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ひまわり俳句新聞25号発行しました
2014年08月28日 17:02ひまわり俳句新聞25号公開しました
https://drive.google.com/file/d/0B36cOsPMb0r_ajdCMEFOWENkZVk/edit?usp=sharing
<母の俳句>
■七夕 五句
七夕や対岸に嫁し共に老ゆ
星祭り傍らをゆく宇宙船
商店街七夕竹の客招く
とこしなえ争わぬ国星祭り
星の恋少年少女瑞瑞し
■言の葉 七句
いまいちど言葉失う敗戦日
枝豆や言葉を返すはねかえり
ありがとうの言葉いくたび秋の風
若き日や言葉を濁す夕月夜
宵闇の言葉不足のすれちがい
ごきげんよう言葉を尽す渡り鳥
過ぎたるは言葉に余る栗羊羹
<その他の俳句>
日照草熱中症を報告す
古戦場跡を清めて箒草
くじ引きの三等に咲く仏桑花
戸惑いて口とがらせて青蜜柑
涼新た杖つく吾子の機嫌かな
秋暁や難病克服祈る夢
こほろぎや土間どんとこい泥野菜
<息子の俳句>
ポケットの握り拳の盛夏かな
地球儀をぐるぐる廻す大暑かな
透明な水より出でし夏霞
透明のコスプレ揺るぐ海月かな
夏の子と呼ばれしままの野山かな
赤青も緑も黒も素っ裸
なぞなぞを浮き輪に乗って解く子かな
竜宮のパリジェンヌ待つ昼寝かな
煎餅のゴジラ泣くごと風祭り
ロボットの身の上話葉月尽
夏痩やどの階段もピラミッド
打ち水やマンマミーアの独り言
オリーブのありしところに夏の影
どの子にも大きな瞳泉湧く
楽園の闇のさざ波夜焚舟
星涼しをとこの耳の花飾り
ペンギンを飼えば仲良く夏氷
秋近しインク懐かし新聞紙
梅干してモネもゴッホもジャポニズム
炎熱や流浪の民の影を見よ
寿のうれしさまるくさくらんぼ
ひまわり俳句新聞24号発行しました
2014年08月15日 22:41
ひまわり俳句新聞24号
https://drive.google.com/file/d/0B36cOsPMb0r_MEZrVzc0cnZ3V2M/edit?usp=sharing
<母の俳句>
八月の波に木っ端の戯れる
一日たりとも忘れない蟻歩く
三伏や先ず声聞く電話口
見舞終え膝ガクガクとする涼気
喧騒をすいと浚って夕立風
人波を逸れて病む子の片かげり
飛び込めば西日に投げて黄金虫
こどもらの向日葵畑の迷路喜々
遊ぶ子の声の漲る大暑かな
笑う子も泣く子も育つ日日草
ほほずきや遊び心をふくらます
包丁に触れて声出す西瓜かな
日々老いてふと望郷の濁り鮒
茄子漬の色艶めでる爺と居て
「はったい」や卒寿の爺の仲間内
葛餅や波長合せる「みつ」「きなこ」
空中庭園枝払う雲掴む
夏の靴ママのリズムや抱っこの子
サーファーのするりと躱す波頭
夕焼や隣家に廻す回覧板
<息子の俳句>
おにぎりの尾根にごま塩夏休み
ゴーヤ花南を向いて吹かれ居り
夏涼しいつもどこかで初対面
夏怒涛沈んだときも浮くときも
ひと夏の雲のかたちの愉しさよ
音だけのテレビに向かふ夏見舞
空蝉の関節鳴らす音あらず
汗拭い乾パンかじる映画館
つり革の握り拳やアロハシャツ
夜濯ぎにつばの曲がりし野球帽
炎天に柱の影も仁王立ち
暮れなずむ通りのカフェは茄子の紺
金魚鉢金魚の消えた水うつろ
うたたねや川風抜ける夏座敷
辛ければ特等席の夏料理
夏空を遊び尽くせり鳥の群
たけのこの頭抜け出す気迫かな
芯をもて幾重に纏ふキャベツかな
古鞄廊下の隅で夏の夢
暇つぶし逆さに読んでトマトかな
「かな」の魅力
2014年07月18日 17:50銀座の鳩居堂で、かなの第一人者、山崎暁子先生の作品を拝見しました。
ひとつは、北原白秋のうた。
「からまつの林を過ぎて
からまつをしみじみとみき
からまつはさびしかりけり
たびゆくはさびしかりけり」
からまつ林の静寂が、ひしひしと伝わってくる書に感動。
もうひとつは、自詠の作品。
「しどけなく花ひろげたる白牡丹
ことしの春もきはまゐらしも」。
やっぱり、書はいいですね。
[
2014年07月18日 17:39トレーナーという仕事
2014年07月15日 15:08先日、シンクロナイズド・スイミングの元オリンピック選手、大金ユリカさんにお会いして、
興味深いお話を沢山伺いました。
その一部をご紹介いたします。
「一般的に馴染みの薄い言葉ですが、『セルフ・コンディショニング』とは、
痛みや不調は結果であり、その原因を全身のバランスや姿勢、動作のクセなどから、
一緒に見つけ出し、マッサージやストレッチ、運動を取り入れながら、
自身で正していきましょう!ということなんです」。
「YUKKAスポーツマッサージ」を開設して、17年目を迎えるそうです。
自分の本来の良い体調を取り戻したいという意識を持った方に気軽に訪ねてもらいたい
という思いが開設のきっかけ。
「スポーツをする人もしない人も人間の身体の動きは基本的に同じですが、
高齢者は年齢とともに関節の可動域が狭くなり、膝を真っ直ぐ伸ばせないとか、
長座位がつらいとか身体の柔軟性が低下してきます。そうした場合は、
無理な姿勢はさせず、椅子を使ったり、アスリートとは違った運動方法を提案したり
といった選択を考えています」。
アスリートにせよ高齢者にせよ自分の身体と向き合って健康を維持するためのサポートを
するという点では同じなのだと話します。
実は、1986年から88年まで、元シンクロナイズド・スイミングの日本代表メンバーの一人。
3歳になる前から「ベビースイミング」に通い始めて、姉の影響もあって
シンクロナイズド・スイミングの世界へ。高校生の頃は、故障が多く満足にプレーできなかった
こともあったとか。
しかし、紆余曲折の末、その故障で苦しんだ経験がその後の進む道を決める
きっかけになったのです。
「世界選手権の代表に選ばれて海外遠征した際、強豪のアメリカやカナダのチーム
にはトレーナーが帯同していました。それを知ってとても羨ましく思ったのです。
当時の日本チームでは考えられないことでしたから」。
現在、了徳寺大学の整復医療・トレーナー学科で非常勤講師を務め、
柔道整復師として治療のできる体育教諭やアスレティック・トレーナーを
目指す学生の指導に当たっています。
また、大学のアメリカンフットボール部やサッカー部のトレーナー役も。
選手の怪我の管理やコンディショニングを担当していますが、
「アメフトとサッカーではコンタクトスポーツといっても、身体の当たり方に大きな違いがあり、
それぞれの競技に関する最新の専門知識やスキルが必要なんですよ」
と説明してくれました。
また、ドクターが理学的所見で骨折した選手に回復のOKを出しても、
トレーナーの判断は違うと言いきります。
「ケガによって筋肉が落ち、かばっていたことで姿勢不良が出ていますから、
たとえ骨折が治っても全身のバランスを見て最終的な判断を下さなければならないのです」。
どの話からもトレーナーという仕事の面白さが伝わってきます。
「肩は鎖骨、腕の骨、肩甲骨という3つの骨が連動して動いているんです。
四十肩、五十肩になると手を上に挙げられなくなりますが、
肩関節の構造を知ってその3つの骨を動かすイメージを持つことで、
予防や改善ができるようになるんです」と骨の模型を見せていただきながら
説明されると人間の身体はひとつの部位だけで動いているのではないということが
容易に理解できます。
それは骨盤も同様なのだそうです。寛骨(かんこつ)というのは骨盤の左右の壁を
形成する左右一対の骨ですが、仙骨を間に挟んで実はプロペラのように動いている
のだとか。そのことを意識してお尻を滑車のように動かすと、足が自然に上がり、
階段の昇りが楽しくなるのだそうです。
トレーナーって、すごく大変なお仕事なんですね。
ひまわり俳句新聞23号を発行しました
2014年07月05日 23:53ひまわり俳句新聞23号
<母の俳句>
七月や地団駄を踏む脚も萎え
星七ッ放ッ大空てんとう虫
雉鳴くや刹那の声の天を突く
マンションの居心地問われ吊忍
青梅の琥珀に移る砂糖漬け
梅干しの天神様に歯が立たず
いまさらに何ぞ清めむ御禊かな
鎌倉の馴染みの寺の七変化
あじさいや雨たっぷりとおいしそう
草臥れて腰をおろせば草優し
大輪の花の軸ずれ芙美子の忌
道草や草に指さしなんだっけ
夏川の流れ堰き止むはげしさや
なぞなぞや老いぼれ婆のゴマの蠅
それぞれにこどもの寝言明急ぐ
とぐろ巻く蛇の真ん中おのれ顔
蛇が出た仰け反る靴に触れて消ゆ
砂時計流るる音や蛇の這う
易々と蛇登りおり柿の枝
たおやかにきりり尾が這う蛇くねる
<息子の俳句>
暑気払いホットミルクを一気飲み
ままごとやグルメばかりの夏旺ん
からっぽの旅行鞄や麦の秋
ブラジルの空にぴったり天道虫
紫陽花はもしもの話赤と黒
けふもまた水動きいる夏霞
石畳光るローマは枇杷のいろ
背番号なくとも夏は弾けけり
夏シャツの誰にも負けぬ白さかな
昆虫の目と目をあわす芒種かな
ふくらはぎもりもり歩く日傘かな
打ち上げし球の真下に梅雨の蝶
主なき麦藁帽子ひと休み
落球の落ちゆく夏の白さかな
ずっしりと球受け止めて夏来る
先輩も後輩もいざ夏の陣
手料理の母は万力蓮の花
身の痛みまっすぐ落ちよ青胡桃
うごかざる針も身の内青嵐
ラストゲーム
2014年06月29日 17:27ラストゲームになった。負けて、大会一回戦で退いた息子は、さばさばした表情だ。
「人生で皆とこんなに楽しい経験をしたことはなかった」と、挨拶したそうだ。
観戦に訪れた僕は、幸い、尿管結石の疝痛もなく、観戦できた。
作句はすんなりできた。まだ推敲の余地はありそうだが。
「ずっしりと球を受け止め夏来る」
「落球の落ちてますます夏白し」
「打ち上げた球の真下の蝶々かな」
「先輩も後輩もいざ夏の陣」
思い出はあればあるだけいいものだ。
尿管結石
2014年06月28日 21:00ワールドカップで日本の予選敗退が決まった夜、突然激しい痛みに襲われ、救急車を呼んだ。
横浜の大病院の救急に運ばれたものの、すぐに処置されるわけでもなく、
ただ痛みに耐えるしかなかった。
その疝痛のつらさは、七転八倒ではなく、「七転罵倒」だ。
泣くに泣けず痛みにじっと耐えること数時間。
CT検査結果は、「尿管結石」。そこで、やっと納得!
ともかく、座薬をしてもらった。そして、痛みがおさまり、夜中に帰宅。
その日はそれでよかったのだが、翌日から、痛みのシンフォニーが始まった。
第一楽章はフォルティッシモ(激痛)。およそ40分間。第二楽章はフォルテ(やや激痛)。
こちらは1時間くらい。それから激痛と鈍痛が入り混じった名状しがたい痛みの波状攻撃。
今度は「痛みと戦ってやるぞ」と、痛みどめの座薬をせずに、耐えに耐えた。
でも、数時間後に挫折。やはり座薬を使う羽目に。
翌日、近くの総合病院の泌尿器科を訪れた。レントゲン撮影の結果、石はまだあった!
直径2mmX6mmの細長いタイプだ。丸いタイプよりも流れやすいと説明された。
処方された薬は3種類。尿道の圧力を下げる、痛みをとる、そして石を溶解する。
発症して4日目。座薬のおかげで痛みは抑えられているが、明日になればまた、
あの疝痛に見舞われるのだろう。痛みと戦うしかないのだ。早く落ちてくれ!
石だけにストーンと落ちてほしい。
「回廊を病んで巡りし芥子の花」
「うごかざる針は血の中青嵐」
「この痛みまっすぐ落ちよ青胡桃」
オリーブオイルソムリエ
2014年06月08日 20:02イタリアのオリーブオイルソムリエの女性にお話を伺った。いや、目からうろこ。オリーブオイルの奥深さを教えていただきました。
今や老若男女を問わず人気のオリーブオイル。美と健康の代名詞と呼んでも過言ではありません。
古代から神聖な樹木とされているオリーブに魅せられた大石知子さんは、オリーブオイルを中心とした食生活でアトピー体質を改善した一人。
「自然由来のEXV.オリーブオイルは体に良いと信じて使い続け、その効果を確信しました」。
イタリアオリーブオイルソムリエ協会が認定する「オリーブオイルソムリエ」の資格を取り、
イタリア関連団体やデパート、カルチャーセンターで普及活動に務め、オリーブオイルの広報役を担っています。
「声がかかればどこへでも行きます。オリーブオイルの魅力を多くの方に知ってもらいたいから」と明るい笑顔が印象的。
「オリーブオイルには抗酸化成分がたっぷり含まれています。特にオレイン酸、ポリフェノール、ビタミンEなどが豊富で、
体の酸化や血管の老化を防止します」。
専門的な知識になればなるほど難しい表現になりがちですが、大石さんはオリーブオイルを使った地中海式ダイエットの話から、
オリーブの木の剪定の仕方、圧搾技術などその製造過程についてとても分かりやすく解説してくれます。
一方で、価格では分からないクオリティーの話になると彼女の表情も心なしか陰ります。
「日本のオリーブオイルの分類は、主要産出国である海外といまだに異なっています。エキストラバージンオリーブオイルとは、
オリーブの実を搾ったバージンオイルのうち、酸度が0.8%以下で特に良質なものをいいます」。
ところが、日本では精製オリーブオイルとヴァージン・オリーブオイル(酸度2%以下)がブレンドされたオリーブオイルが
「ピュア・オイル」をして売られているというのです。
「できるだけ、生食も加熱調理にもエキストラヴァージンオイルを召し上がってください」と大石さん。
では、良質なオイルの見分けはどうすればよいのでしょうか。
「まず信頼できる輸入者や販売者(店)から購入するのがベストです。またはボトルに記載されているDOP(保護原産地呼称)など
欧州連合の定めた農産物および食品に対しての品質認定マークも、オイルの内容やオーガニック製品などのガイドにもなります」。
大石さんは毎年イタリアに出向きます。生産農家を訪ね、収穫に立ち会うことも。イタリアのリグーリア州ジェノヴァから南西に
およそ百キロに位置するインペリアを訪ねた日のこと、村の人たちが楽しそうに収穫している姿に感銘を受けたそうです。
「まるでお祭りのような雰囲気でした。ブルスケッタ(香ばしく焼いたパン)にしぼりたてのオリーブオイルを
たっぷりつけて食べるんです。贅沢でしょ。青々とした鮮烈な香りも新鮮でした」。
良質のオリーブオイルには飽きがこないそうです。
オリーブオイルにすっかり魅せられた大石さんですが、食卓はどんな感じなのでしょうか。
「4〜5種類以上のオイルを常備しています。産地によって味と香りのヴァリエーションがあるんです。
今日は和食だからリグーリア産かガルダ湖のマイルドなものにしようとか、自然の辛味や苦みがほしいときは
トスカーナのスパイシーなものにしようとか、味だけでなくその地方に思いを馳せるのも楽しいですね」。
野菜に、パスタに、和食に、オールマイティーなオリーブオイルですが、おかずにいっぱい使うので、まだ味噌汁には使ったことはないそうです。
医学的にも栄養学的にも、生産者の立場からも、グルメの視点からも奥の深いオリーブオイル。
イタリアのようなスローフードの国でも、オリーブオイルを取り巻く環境は日進月歩であるがゆえに、
探究心を忘れないようにしたいと語る大石さん。その穏やかな表情の中に一貫した強さが垣間見えます。
現代俳句協会のインターネット俳句
2014年06月01日 18:25現代俳句協会のインターネット俳句に投句したところ、そのうちの一句が最高点(7点)をいただいた。
「白球のまっすぐはねる立夏かな」。
この句、息子のバッティングセンターにつきあったときに詠んだもの。
いつも考えすぎてしまうけれど、このときは「無心」だった。ふと浮かんだ言葉で、
自然に詠めたわけだ。
やっぱり俳句は面白い。
因みに、ほかの句は、
「春駒やひかりを蹴って草千里」「雨宿り猫と聞き入る春の音」がともに2点。
「夏きざすちょっとそこまでイタリアへ」が1点でした。
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