ひまわり俳句新聞24号発行しました

2014年08月15日 22:41

ひまわり俳句新聞24号

https://drive.google.com/file/d/0B36cOsPMb0r_MEZrVzc0cnZ3V2M/edit?usp=sharing

 

<母の俳句>

 

八月の波に木っ端の戯れる

 

一日たりとも忘れない蟻歩く

 

三伏や先ず声聞く電話口

 

見舞終え膝ガクガクとする涼気

 

喧騒をすいと浚って夕立風

 

人波を逸れて病む子の片かげり

 

飛び込めば西日に投げて黄金虫

 

こどもらの向日葵畑の迷路喜々

 

遊ぶ子の声の漲る大暑かな

 

笑う子も泣く子も育つ日日草

 

ほほずきや遊び心をふくらます

 

包丁に触れて声出す西瓜かな

 

日々老いてふと望郷の濁り鮒

 

茄子漬の色艶めでる爺と居て

 

「はったい」や卒寿の爺の仲間内

 

葛餅や波長合せる「みつ」「きなこ」

 

空中庭園枝払う雲掴む

 

夏の靴ママのリズムや抱っこの子

 

サーファーのするりと躱す波頭

 

夕焼や隣家に廻す回覧板

 

 

<息子の俳句>

 

おにぎりの尾根にごま塩夏休み

 

ゴーヤ花南を向いて吹かれ居り

 

夏涼しいつもどこかで初対面

 

夏怒涛沈んだときも浮くときも

 

ひと夏の雲のかたちの愉しさよ

 

音だけのテレビに向かふ夏見舞

 

空蝉の関節鳴らす音あらず

 

汗拭い乾パンかじる映画館

 

つり革の握り拳やアロハシャツ

 

夜濯ぎにつばの曲がりし野球帽

 

炎天に柱の影も仁王立ち

 

暮れなずむ通りのカフェは茄子の紺

 

金魚鉢金魚の消えた水うつろ

 

うたたねや川風抜ける夏座敷

 

辛ければ特等席の夏料理

 

夏空を遊び尽くせり鳥の群

 

たけのこの頭抜け出す気迫かな

 

芯をもて幾重に纏ふキャベツかな

 

古鞄廊下の隅で夏の夢

 

暇つぶし逆さに読んでトマトかな