ウフィツィ美術館が館内でのセルフィースティック(自撮り棒)の使用禁止を強く要請:米人気女性シンガー、ケイティ・ペリーの投稿写真が影響か?
ウフィツィ美術館はこのほど、館内でのセルフィースティック(自撮り棒)の使用禁止を周知徹底するよう、チケットオフィスなど関係各所に対して通達を出した。コリエレ・デッラ・セーラ紙が報じている。
同美術館では、すでに昨年10月末から、棒などの器具を用いてスマートフォン等で自分撮りすることを禁じているが、その効果が十分に表れていないことから、規則の厳守を狙ったものと見られる。
ウフィツィ美術館では、2月下旬、イタリアでのコンサート開催の前に観光で訪れた米国の人気女性シンガー、ケイティ・ペリーさん(30歳)が、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』の前で登場人物を真似た顔つきで友人と自撮りした写真をインスタグラムに掲載し、「芸術作品の前で、何と不遜なふるまいか!」とネットなどで批判の声が上がっている。
ペリーさんは他にも、アカデミア美術館のダヴィデ像の前でも「遠近効果」を用いて、ダヴィデの局部を人差指でさわっているかのような仕草をしたり、ピサの斜塔をかじるようなポーズをとったセルフィーも掲載している。
これらの写真は、自撮り棒は使用していないと見られるが、近年悪化が目立つ一方の観光客のマナーに警鐘を鳴らそうと、今回ウフィツィ美術館側が自分撮りの規制を図ったものと思われる。
ケイティ・ペリーさんの自撮り写真は、ラ・レプッブリカ紙、コリエレ・デッラ・セーラ紙のオンライン版で見ることができます。