50年以上前の「警察官と泥棒」
「Guardie e ladri (警察官と泥棒)」 監督マニオ・モニチェッリ、ステーノ
ネオリアリズムの映画作家を「ネオレアリスタ」と呼ぶそうだ。ロッセリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティと名を挙げて、そこで「待てよ」と思い直す。イタリア喜劇映画の中にも、優れた「ネオリアリズム映画」があったことを。
それが、マニオ・モニチェッリの「警察官と泥棒」だ。喜劇王トトとアルド・ファブリッツィの名コンビによる1951年の作品。
警察官と泥棒の家族同士が、ひょんなことで交流を始める。そして、泥棒に促されて、しぶしぶ警察に連行する警察官の間に友情が芽生えるという話だ。
警察官ファブリッツィが、ペテンの被害にあったアメリカ人の観光客とタクシー運転手と一緒に、泥棒を演じたトトを追いかけるおよそ20分間(映画の長さ)の追跡劇は見もの。戦後間もないローマ郊外の寂しい風景が映し出される。
「警察官と泥棒」という対立する関係のなかで生まれた、家族たちの心がポカポカ温まる話である。悲壮感の漂うネオリアリズム映画の中にも、実は「喜劇」という衣をまとった優れたネオレアリスタがいたことを忘れないでおこうではないか。
Ladro per necessità viene riconosciuto da una delle sue vittime, ma riesce a sfuggire alla cattura. Il carabiniere che se lo è lasciato scappare viene minacciato di espulsione dall'Arma se non lo arresterà entro tre mesi.
Uno dei migliori film con Totò, che descrive in modo esilarante e patetico l'Italia della ricostruzione (sceneggiatura di Flaiano, Steno, Monicelli, Farizi e Brancati premiata a Cannes). Momenti celebri: l'inseguimento di guardia e ladro affaticati, Totò che si finge tubercolotico, le scenette familiari con Ave Ninchi. Totò premiato come miglior attore al Festival di Cannes.