1962年製「フェラーリ250GTOベルリネッタ」が自動車のオークション史上最高額の3800万ドル(約39億円)で落札される
8月14日に米カリフォルニア州モンテレーで開催された自動車のオークションで、1962年製「フェラーリ250GTOベルリネッタ」が史上最高額となる3800万ドル(約39億円)で落札された。これまでの最高額は昨年7月に英国で落札された1954年製「メルセデス・ベンツW196」の3000万ドル(当時約30億円)。コリエレ・デッラ・セーラ紙などが報じている。
「フェラーリ250GTOベルリネッタ」はフェラーリが世界スポーツカー選手権の量産車GTカークラスを制するために開発し、ホモロゲーションを取得したモデル。全長4320mm・全幅1675mm・全高1195mmで車重は1000kg。前輪駆動でV型12気筒2953ccエンジンを搭載し、最大出力302馬力、最高速は時速280km。
同車は1961年から64年までマラネッロで“ハンド・メイド”生産されたわずか36台のうちの19番目の車両で、62年9月11日に販売された。
当初のカラーはメタリックグレーで、フランス国旗を表す赤・白・青3色の縦のストライプが入っていた(現在は赤一色)。そのカラーリングが示すように、最初のオーナーはフランス人F1レーサーのジョー・シュレッサーで、62年10月にはアルペンスキーの金メダリスト、アンリ・オレイエが同マシンでレースに出場し、事故死する悲劇に見舞われた。大破したマシンはフェラーリによって修理され、その後、ローマ出身の実業家で世界有数のフェラーリのクラシックカー収集家であるファブリツィオ・ヴィオラーティの手に渡り、同氏が1989年にサンマリノに設立したフェラーリ博物館「マラネッロ・ロッソ」に展示されてきた。同氏は2010年に亡くなり、遺族らはオークションが行われる数カ月前にオランダ人収集家に売却していた。
※同車の写真はコリエレ・デッラ・セーラのウェブサイトでご覧になれます↓