生きている文語

2014年09月02日 18:04

俳句を詠むうえで、避けて通れないのが「文語」だ。

現代仮名遣いでいいじゃないかと言えばそれまでの話。

文語には文語の魅力があると思うようになり、最近本格的に勉強し始めた。が、難しい。

「不二ひとつうづみのこして若葉哉」(蕪村)。「うづみ」は「埋(うづ)む」の連用形だ。

口語なら、「埋める」と詠めばいい。

「ほととぎす大竹藪をもる月夜」(芭蕉)。「もる」は「漏る」の連体形。現代口語体なら、

「漏れる」となる。

ともあれ、まずは「動詞」のおさらい。

四段活用、上一段活用、上二段活用、下一段活用、下二段活用、

そしてカ行、サ行、ナ行、ラ行、の4つの変格活用を入れてぜんぶで9種類。

でも、このパターンを覚えるのが難しい。

昔、イタリア語を習い始めた時に、動詞の活用を覚えたときよりも難しいと思っている。

もちろん、こうした基礎的な知識をどう「作句」に活かすかはまた別の問題だけど。

 

9月に入って、少しテンポが良くなった。2日で10句できた。自然に・・・・・。

「いしょくじゅうみな受け止めてけふの月」

「かの夏や母の詠む句の忘れざる」

「秋の虫折って佇むしづけさや」

「八月の雨ぞ勝手に子を散らす」

「ウクレレの九月といへどやはらかき」

「凡人とならで過ぎぬや彼岸花」

「秋の蝉腰の痛みの泣きどころ」

「銀翼の空を眺むる九月かな」

「初秋や不二遠のける小天地」

「故郷の河に仄見ゆ天の川」