古代ローマ遺跡「オスティア・アンティーカ」を訪れる観光客が急増中

2014年08月05日 11:47

夏の本格的観光シーズンを迎え、古代ローマ遺跡「オスティア・アンティーカ」を訪れる観光客が急増している。

コリエレ・デッラ・セーラ紙によると、同遺跡の7月の入場者数は昨年同期比23・4%増、収入も27・5%増と大幅にアップした。

イタリア文化財・観光省(Mibact)の統計を見ると、今夏はイタリア各地の遺跡や考古学関連の博物館への入場者数の伸びが目立ち、ちょっとした「考古学ブーム」を巻き起こしている。

例年より雨の日が多く、海水浴に出かける人が少ないということもあるが、開園・開館時間の延長や第1日曜の入場無料化など、国の振興策も効果を発揮している。

中でも健闘しているのはローマ近郊にある「オスティア・アンティーカ」で、ポンペイ(入場者数10・4%増、収入7・2%増)、ウッフィツィ美術館(同9・4%、3・8%増)を大きく上回る伸び率を見せている。

同遺跡の"躍進"の背景は、今年4月に新たに考古学上貴重な蔵や塔、石垣、道路などが発見されて遺跡の面積が7万㎡増え、それまでの2倍に広がったこと。これらの新発見により、同都市はポンペイよりも広かった可能性が指摘されている。