元F1ドライバーのアンドレア・デ・チェザリス氏がバイク事故で亡くなる
元F1ドライバーで、アルファロメオやマクラーレンなどで活躍したアンドレア・デ・チェザリス氏が5日、ローマ近郊の環状道路でのオートバイ事故で死去した。享年55。コリエレ・デッラ・セーラ紙などが伝えている。
デ・チェザリス氏はローマ出身。1980年の第13戦カナダGPでアルファロメオからF1デビュー。翌81年にマクラーレンでフル参戦を果たした。82年にはアルファロメオに復帰し、その後はリジェ、ミナルディ、ブラバム、リアル、スクーデリア・イタリア、ジョーダン、ティレル、ザウバーと数多くのチームを渡り歩いた。15年にわたるキャリアで計214戦に参戦するも勝利を挙げることはできず、クラッシュが多いことから『壊し屋』の異名をとった。
ただし、時折見せるその速さは魅力的だった。82年、ロングビーチで開催されたアメリカ西GPでは、当時最年少記録となるポールポジションを獲得。83年のベルギーGPでは一時首位に立ち、ファステストラップを記録した。さらにモナコ、デトロイトと公道レースで強さを見せたドライバーでもあった。
通算成績は表彰台5回、ポールポジション1回、ファステストラップ1回、最高位2位、獲得ポイント59、年間最高ランキング8位(83年)。
記録よりも記憶に残るドライバーの一人であり、『壊し屋』のイメージとは対照的に、好人物としてレース関係者やファンから愛され続けた。
レース引退後は金融業を営んでいたという。
在りし日の彼の雄姿は、コリエレ・デッラ・セーラ紙オンライン版にて。