欧州フィギュアスケート界の女王、コストナー選手が長期出場停止の危機に~「元恋人のドーピング検査回避を手助けした」とイタリアオリンピック委員会の反ドーピング検察官が裁判所への召喚を請求
イタリアオリンピック委員会(CONI)の反ドーピング検察官はこのほど、ソチ五輪フィギュアスケート・女子シングルの銅メダリストで、2012年世界選手権の覇者であるカロリーナ・コストナー選手(アルト・アーディジェ出身、27歳)に対し、4年3カ月の出場停止処分を科すように伊反ドーピング裁判所に請求した。コリエレ・デッラ・セーラ、ガゼッタ・デッロ・スポルトなど各紙が報じている。
報道によるとコストナー選手は、元恋人で2008年北京五輪の競歩競技(50km)の金メダリスト、アレックス・シュバーツァー選手が2012年にドイツでドーピング検査逃れを企てた際に手助けしたとされており、その後、検察官から質問があったときも、協力的な姿勢をみせなかったという。
欧州選手権を5度制しているコストナー選手は、今季は競技生活を休養することを表明している。
シュバーツァー選手はロンドン五輪前に実施されたドーピング検査で、赤血球の産生を促進するエリスロポエチン(EPO)に陽性反応を示し、出場停止処分を科され、競技から引退。昨年4月にCONIから3年半の資格停止処分を言い渡されている。シュバーツァーのコーチを務めていたミケーレ・ディドーニ氏も、証人としてCONIに呼び出された際にこれを拒否し、3カ月の資格停止処分が科せられている。
CONIのドーピング検査員は今回、2010年の欧州陸上選手権(バルセロナ)4×100mリレーで銀メダルを獲得した4選手中3人に対しても、2年3カ月~2年8カ月の出場停止処分を同裁判所に請求している。