ミラノ・ローマ間の所要時間が2時間半に短縮へ~伊高速鉄道「フレッチャロッサ」号の速度アップで
マウリツィオ・ルーピ運輸相は26日、イタリア高速鉄道の特急列車「フレッチャロッサ(Frecciarossa)」のさらなる速度向上と、同列車のミラノ・マルペンサ空港、ローマ・フィウミチーノ空港、ヴェネツィア・テッセラ空港への乗り入れに関して、FS(国鉄に相当する国策会社)側と合意に達したことを記者会見で明らかにした。
「赤い矢」を意味するフレッチャロッサはFSが運行する高速列車で、イタリア国内の主要都市に乗り入れている。現在、ミラノ中央駅とローマ・テルミニ駅を2時間55分で結んでいるが、ルーピ氏は「我々は目下、時速300km~350kmを可能とする技術面の検査を完成させつつあり、すでに実地試験も実施している」と語り、所要時間が2時間半まで短縮される見通しを明らかにした。
一方、ミラノ・ローマ・ヴェネツィアの3つのハブ空港へのフレッチャロッサの乗り入れ計画については、「観光やビジネスの発展のために、イタリアも他のヨーロッパ主要国と同様、国内の主要空港と主要都市との接続をより短時間に、かつ効率よくする必要性に迫られている」と強調。国がFS側と結んだ協定によると、今年12月までに3空港への高速鉄道利用者(見込み客)数の試算などを行い、国はFS側がまとめた計画書を2015年2月28日までに分析し、同プロジェクトの開始に向けた方針を定めるとともに、財源を割り出すとしている。