ボローニャの歴史的中心街に、ソーラーパネルを搭載した道路清掃用の電動自転車が登場
エミリア=ロマーニャ州の州都・ボローニャのシンボルといえば、歴史的中心街(centro storico)を飾るポルティコ(柱列のアーケード)。総延長は40km以上にも達し、世界最長を誇る。ボローニャ市は同地区を世界遺産にしようと目下ユネスコに登録申請中だが、このポルティコをきれいに保つために、太陽光エネルギーでペダルを漕ぐ力を補助する「道路清掃用自転車」が登場して話題を呼んでいる。コリエレ・デッラ・セーラ紙が伝えている。
この自転車は、2つの前輪と1つの後輪から成る三輪車で、前輪部分の上にソーラーパネルとゴミを吸い取る機械が搭載されている。同自転車を開発したGruppo Hera社の環境サービス部門の責任者、ティツィアーノ・マッツォーニ氏は「これまで、ほうきとゴミ箱を手にした作業員が手作業で清掃にあたってきたが、それにとって代わる装置を探していた。それも、ほこりを立てたり、空気を汚染したり、騒音を出さないようなものを」と語る。同氏によると、現在6台が2つの通りで稼動しているが、いずれ歴史的中心街全域まで範囲が広がる予定という。この自転車にとって理想的な区域は、路面が平らで歩道などの段差がないところ。吸引装置がさほど強力ではないため、より滑らかな路面に向いており、砂利で舗装されたような道には適さないという。「ポルティコがあろうとなかろうと、すべての街の歴史的中心街に適している。空港や商業施設などの“閉鎖空間”にも向いている」とマッツォーニ氏。将来的には、同自転車の他都市への“輸出”も検討しているようだ。