パフォーマンス?それとも単なる露出症?~フィレンツェのサンタ・マリーア・デル・フィオーレ大聖堂の下で白昼堂々、男が素っ裸になって写真撮影
「花の都」フィレンツェのシンボル、“ドゥオーモ"ことサンタ・マリーア・デル・フィオーレ大聖堂の下で、白昼堂々、男が素っ裸になって写真のモデルとなる"事件"が起き、地元警察が公然わいせつの容疑で男の行方を追っている。
"事件"が起きたのは23日の午後2時。1人の男が服を脱ぎ捨てると1枚の紙幣を局部に当て、前かがみになるポーズをとると、もう1人の男がその姿をカメラで撮影した。
この模様を"スクープ"した写真が翌日のコリエレ・デッラ・セーラ紙フィレンツェ面の紙面を飾ると、男たちの身元を割り出すため、すぐさま警察が捜査を開始した。
フィレンツェでは近年、中心街の歴史的建造物の前でわいせつな行為をする事件が増えている。
昨年3月には、1人の若者がウフィツィ美術館内で全裸になると、ボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』の前で「不動のポーズ」をとった。男は警察官に連れ出される際、何も抵抗せず、館外で再び服を着ると「自由を! 自由を!」と叫んだという。後になってこの男はスペイン人アーティストと判明し、公然わいせつ罪で告発されたという。
さらに昨年夏には、別のアーティストがカーサ・マルテッリ美術館の前で、偽札で身を覆った全裸の姿で写真撮影するという事件も起きている。
今回の事件でも、警察は中心街の各所に配置された防犯ビデオの映像から、2人の男の手掛かりを探し出そうとしている。ちなみに、イタリアでの公然わいせつ罪は、重大な故意によるものと認められた場合、3カ月~3年の懲役刑、そうでない軽微なものは行政処分で51~309ユーロ(約6500円~4万円)の罰金が科せられる。
ストリートアート? はたまた単なる露出狂の挑発行為、突発的な錯乱か?
男たちの真意はわからないが、同記事を書いたシモーネ・インノチェンティ記者は、
「ヌーディストたちを追放しろ。フィレンツェは見世物小屋ではない !」
と糾弾している。