シチリアの高架道路、開通からわずか1週間で接続部が陥没し閉鎖、レンツィ首相はツイッターで怒りのつぶやき
シチリア島のパレルモとアグリジェントを結ぶ高架道路で接続部分が陥没し、開通からわずか1週間で通行止めとなった。コリエレ・デッラ・セーラ紙などが伝えている。
報道によると、この高架道路は昨年12月23日に開通したが、同30日に接続部分1カ所で50センチ程度の沈下が見つかり、直ちに閉鎖された。国道や高速道路の建設・管理を行う道路公団ANASはすでに修復作業に着手している。
同高架道路の整備費用は1300万ユーロ(約18億5000万円)。陥没は工事ミスか、この地方で多い地滑りによる可能性があるという。着工は2013年6月。イタリア、とりわけ南部の公共工事としては珍しく、当初の開通予定日を3カ月も上回る「スピード工事」が敢行され、関係者を喜ばせたのも束の間。昨年7月にも、アグリジェントの国道の橋が崩壊し、通行中の3台の車が巻き込まれ、4人が負傷(奇跡的に軽傷で済んだ)しているだけに、レンツィ首相も怒り心頭のようで、4日ツイッターで「原因のない過失が許される時代は終わった。責任の所在をはっきりさせるようANASと建設会社に求める」と怒りをつぶやいた。こうした動きを受けて、イタリア検察庁は原因解明に向け捜査に着手、ANAS事務所に対して工事関係書類の差し押さえを命じた。