コードネームは「地下鉄の忍者」--ローマ市民を恐怖に陥れた日本人スリが御用

2014年01月15日 15:37

「ローマ」「観光」「スリ」でネット検索すると、続々と出てくる出てくる……。

「ローマのテルミニ駅に入る地下鉄A線・B線はいつも観光客や通勤客で込んでいるので要注意」

「特に日本人はお金持ち、スキがあるという理由から狙われやすい」

「麻薬捜査官に扮したスリが近づいてきて、カバンの中をチェックしているスキに財布の中から現金だけを抜き取られた」

そして極めつけは、

「昔はスリというとゴリラみたいな悪相の男が多く、一目でわかったが、最近は女優かと思う10代の観光客ふうを装う者も」

ところが、アナタの隣にやってきた日本人が実はスリだったとしたら……。

そう、信じられないことに、日本人がイタリアで窃盗の被害者となる立場から、加害者の立場に回る時代がやってきた。ローマ警察はこのほど、地下鉄A線の乗客を長いこと"恐怖"に陥れていた日本人スリを逮捕した。国営ANSA通信が伝えている。

記事によると、警察は逮捕者の名前や住所、逮捕時の状況や取り調べの内容など、事件の詳しい内容について発表していない。現時点でわかっていることは、35歳の日本人男性で、その風貌は、切れ長の目、細身でスキンヘッド。まるで日本の古武士のような冷静さを持ち、神出鬼没、どこからともなく現れて、犯行後は跡形もなく消え去ることから、捜査関係者から「地下鉄の忍者」とのコードネームを付けられていたという。

それにしても、卑劣なスリ犯が"忍者呼ばわり"されるとは、服部半蔵も草葉の陰からさぞや嘆き悲しんでいることだろう。