キンドル、読んドル

2013年12月01日 10:59

KindleのPaperwhiteを購入した。「キンドル」の魅力は、何と言っても、いくらでも本を詰め込める鞄のようなところだ。活字の大きさを自由に変えられる点も魅力。

ブルーライトではないから目も疲れないはず。ただ、ちょっと持ちにくいところが気になり、皮のカバーを購入した。

今では手から滑り落ちることもない。

重さは、文庫本とちょっと厚目の単行本の中間くらいだろうか。

一回の充電で一週間くらいは楽にもちそうだ。スマホよりずっと優等生である。

アマゾンで「キンドル・無料」のページから、敬愛する漱石の本を50冊くらいダウンロードした。

永井荷風も数十冊入れてみた。

漱石だけで100冊あるというから嬉しい。因みに、ダウンロードは瞬きくらいのスピードで終わる。

僕の「キンドル」は、すでに120冊くらい入った「鞄」になった。もちろん、重さは変わらない。

早速読んでみた漱石の「自転車日記」が面白かった。

ロンドン留学中の話だ。下宿の太っちょのオバサンに、自転車に乗りなさいと言われて、イギリス人の知り合いに連れられて、自転車を買いに行く。悪戦苦闘しながら、自転車乗りを習う光景が実に愉快だ。警官に、ここは馬車道だから、自転車はダメとたしなめられたり、女学生たちにひやかされたり、実に生き生きとした描写で、漱石の姿が目に浮かぶ。うつで苦しんでいた漱石のイメージとは随分かけ離れていた。新たな発見だ。

キンドルをまだ購入していない人たちに、僕はこう声をかける。

「キンドル、読んドル?」。