オランダ人サポーターが暴徒化し、スペイン広場で警官隊と衝突~ベルニーニの「舟の噴水」が破損される

2015年02月21日 16:26

映画『ローマの休日』の舞台となったローマの観光名所、スペイン広場で19日、サッカーのオランダ1部リーグ、フェイエノールトのサポーター数百人が試合前に酒に酔って暴徒化、発煙筒を投げるなどして大暴れした。サポーターらは警官隊と衝突し、同広場は戦場のような状態となった。この暴動でバロックの彫刻家ベルニーニ作の『舟の噴水』が破損。警官10人が負傷し、20人以上のサポーターが逮捕された。ANSA通信、コリエレ・デッラ・セーラ紙など各メディアが報じている。
https://video.corriere.it/guerriglia-centro-roma-scontri-polizia-ultras-olandesi-feyenoord/3997682c-b851-11e4-8ec8-87480054a31d

https://www.corriere.it/cronache/cards/i-due-giorni-roma-mano-hooligans/guerriglia-piazza-spagna_principale.shtml

https://www.corriere.it/cronache/15_febbraio_20/scotri-feyenoord-roma-sottovalutato-numero-hooligans-impossibile-fermarli-03a23d06-b8c3-11e4-b4ca-88f092eacdcb.shtml

フェイエノールトの約6500人のサポーターは19日夜(日本時間20日午前)に開催されるヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦(対ローマ)を応援するためにローマ市入り。トラブルは試合前日の18日から発生し、フェイエノールトのウルトラス(過激派サポーター)が問題を起こしていた。彼らはスペイン階段周囲でガラス瓶など危険な物を投げつけ、市バスを破壊したり、発煙筒を投げつけるなどしたため、警官隊は催涙ガスを使用して彼らの鎮圧に努めた。付近の商店は暴徒化したファンを恐れて営業をあきらめたという。

ローマのイニャツィオ・マリーノ市長はツイッターで「受け入れられない暴力だ。ローマは壊され、傷つけられた。これで終わりにはしない。オランダ大使館とコンタクトを取っている」と怒りをあらわにした。
一方、マッテオ・レンツィ首相も「フェイエノールトの謝罪を待っている。オランダのサポーターを厳しく罰する」とコメントした。

『舟の噴水』は昨秋、20万ユーロ(約2700万円)をかけて1年におよぶ修復作業が終了したばかりだが、ビール瓶やゴミが投げ入れられ、110カ所に傷がつけられたという。ダリオ・フランチェスキーニ文化相は「彼らはサッカーファンではなく、野蛮人だ」と非難し、損害賠償を求める考えを示した。