イタリア内務省がローマとナポリの警察機動隊に「トウガラシスプレー」を実験配備
イタリア内務省はこのほど、自治体警察の治安部隊に「トウガラシスプレー」を導入する方針を固め、まずはローマとナポリの機動隊に試験的に配備した。コリエレ・デッラ・セーラ紙が報じている。
トウガラシスプレーは催涙スプレーの一種で、猛獣や暴徒などに対する自衛手段として用いられる。主成分はカプサインで顔面に吹きかけられると目や粘膜の痛みや一時的な盲目、呼吸困難、鼻水、せきなどの症状を引き起こす。後遺症が残らないため、非致死性の兵器や護身用具として使用されている。
内務省通達によると、現時点ではあくまで「実験的」投入であり、「ローマとナポリの両地区の機動隊に限定し、試験期間は半年。警察官に対する暴力・威嚇行為や活発な抵抗を受け、あらゆる交渉や仲裁、口頭での抑止が失敗に終わった場合のみ」に使用は限られている。
今回実験で装備されるスプレーは2種類で、各部隊に最大5基ずつ配備し、各種類を3カ月間ずつ交替で使用するという。
配備対象となる警官数はローマが650人、ナポリが480人となっている。