ひまわり俳句新聞30号を発行しました
https://drive.google.com/file/d/0B36cOsPMb0r_dC1fNzhWS3lQWm8/view?usp=sharing
母の俳句
病院の窓目一杯初御空
介添えをされて任せる初湯かな
永生きの戦後がうれし年賀状
稟性は取るに足らない初日の出
惟みる畳の上の寝正月
綱引きや打ち寄す波の譲り合い
爺と婆いつしか枯れて幸の神
しんしんと初雪染むる畑の上
初富士や人生幾度居を移
初松籟友からの文待ちぼうけ
空っ風老いて強気な遠州弁
老眼鏡外し見直す初茜
取替しおむつが春の吐息かな
息子の俳句
好きな人好きな言葉の日記買ふ
どこからか風をさまって大晦日
柚子を切る妻の機嫌の直りけり
去年今年寝ても覚めても独り言
おしなべて手にして重き冬野菜
小寒の夜明けに灯る信号機
七草やおのおの土の香りせし
陽の中の埋もれて薫る枯葉かな
福寿草一喜一憂模擬試験
受験生末吉引いてよろこべり
置時計かちかち励む夜寒かな
軒先の猫の日だまり春来る
世は末のいのちあるうち春を待つ
首伸ばし春待つ亀や父帰る
青空もたまにキレるぞ滝凍る
酔客は迷子の羊年新た
冬空の果てなく澄みし青さかな
春隣父はガンジー頑固爺
大寒に光るナイフの恐れかな
(戦争と飛び来てナイフ水涸るる)
寝たきりのいのちほんのり春のいろ