ひまわり俳句新聞29号を発行しました

2015年01月01日 10:00

ひまわり俳句新聞29号

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<母の俳句>

「街中の猫」

 

猫たちの自慢は髭の

冬ぬくし

 

枯菊や猫撫で声の

猫が来る

 

黒猫の黄金の目玉

十二月

 

御先祖は遊女の膝の

かじけ猫

 

数え日や看板猫の

大欠伸

 

餌付され猫目をそらす節季かな

 

    ■

 

湯豆腐や忠実忠実(まめまめ)湯気の香りかな

 

酒の粕少女時代の

つまみ食ひ

 

極月や病院通ひの

世事疎し

 

傍にラジオの誰かと

居る霜夜

 

どっぷりと自性清浄

柚子湯かな

 

健脚の頃のあなたの

冬帽子

 

バス揺れて赤子も揺れる四温かな

 

駄々捏ねる病の爺の

春まじか

 

五郎助やオツムが笑うオムツして

 

街並の浮足立ちし

クリスマス

 

少年はカメラを拒む

聖夜かな

 

お隣の春待月の

山羊と会う

 

病む子居て草にも祈る小晦日

 

目いっぱい泣いて笑って大晦日

 

 

<息子の俳句>

 

冬越えのカマキリ見事

十字切る

 

冬ざれの道に雨水

たまる夜や

 

膝並ぶ冬日のなかの

足湯かな

 

青空に切り絵のような

紅葉かな

 

そわそわもいつものごとき年の暮

 

枯草のおもはぬ温さ

触れにけり

 

青強くイエスを照らす聖夜かな

 

霜枯れて無人電車に

揺られたし

 

極月の鳩の首振る

尾っぽ振る

 

よくもまあ三代干支の

兎かな

 

千両やほのと頬染め表彰台

 

若き日の黒を好みし冬鴉

 

「父へ」

 

病室の父を包むる

寒夕焼

 

冬萌やいざ出陣手術室

 

寒風や満身創痍の

から元気

 

病床の父に差し入れ

寒卵

 

月冴ゆる命ある人

見舞ふ日は

 

 

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