反移民主義者の"ミラニスタ"議員が、ACミランのガーナ人選手に対して暴言を吐く
イタリアサッカー・ACミランの主力でガーナ人のサリー・ムンタリ選手(30歳)に対して、イタリア下院議員のマッテーオ・サルヴィーニ氏(42歳)が「良い仕事をする移民は歓迎だ。したがって、ムンタリは帰国してもらって一向に構わない」とフェイスブック上でコメント。この発言に対して、多くのサッカー関係者やファンから「人種差別的な発言だ」とのブーイングが巻き起こっている。コリエレ・デッラ・セーラ紙などが伝えている。
7日に行われたセリエA第26節、ミランは"格下"ヴェローナ相手に2-2で引き分けた。この試合で低調なパフォーマンスを見せたのがムンタリ選手。PKを与えるなど最終的にミランが追いつかれて勝利を逃す一因を作った。
これに怒ったのが、外国人移民に否定的な立場を取る政党「北部同盟」の書記長であり、ミラニスタ(熱烈なミランファン)として知られるサルヴィーニ氏で、上記の発言が飛び出した。
サルヴィーニ氏の発言に対しては、国内外から多くの批判が押し寄せているが、英国プレミアリーグ・リヴァプールでプレーするマリオ・バロテッリ選手(24歳)もその一人。昨夏までミランでムンタリ選手とチームメートだった同選手はイタリア生まれでイタリア国籍を持つが、両親はともにガーナ人移民。バロテッリ選手はインスタグラムで「この人物は真剣にそんなことを言っているのか? しかも政治家だと? それならまだ僕に投票した方がマシだ」と厳しく糾弾した。
ちなみに、サルヴィーニ氏は過去にバロテッリ選手に対しても「サッカーの世界では常にヤジや中傷は存在する。ただし、バロテッリがブーイングを受けるのは、ヤツが競技場の外でまぬけだからだ」「ヤツは一番に売られるべきだ。ミランにふさわしい人間ではない」などと批判的な発言をしている。