「生まれ変わったケイスケ、イタリア語も上達し、ミラノの町にもなじんできた」ミラン番記者が語る本田好調の背景
4日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙で、アレッサンドラ・ゴッツィーニ記者がミランで2年目のシーズンを迎えた本田圭佑の“変身”ぶりについてリポートしている。
「ミランでのニュー・ホンダ」「言葉、町、食べ物~こうしてケイスケは再生した」との見出しが並ぶ記事の中で、ゴッツィーニ記者は、「ホンダは昨シーズンと比べると別人のようだ。モンテナポレオーネでショッピングをし、ベッカムと同じ運転手を雇い、イタリア語を話し、ナガトモと一緒にスシを食べに出かける。そんな彼をインザーギ監督は“偏愛”している」とコメント。チームと町にすっかり馴染んだ本田を紹介している。
「ケイスケの“反撃”の裏には、多くの秘密が隠されているが、中でも大きいのは、新たな環境に身を投じ、新たなテリトリーを手に入れたこと」と指摘する同記者は、来伊当初のホテル暮らしから(流行の最先端をいく)モンテナポレオーネ通りに近いアパートに妻子とともに引っ越し、ショッピングを楽しんだり、イタリア料理に親しんだり、名実ともに「ミラネーゼ」になっている、と語る。また、インテルの長友佑都選手と一緒に寿司を食べに行くこともプラスに働いているという。
中でも同記者が強調するのは、本田選手のイタリア語がメキメキ上達していること。昨シーズンは英語オンリーでチームメイトとの意思疎通が心配されたが、その後私費で講師につき、(練習場の)ミラネッロでもレッスンを受けているという。
「彼にとって最大の難関がイタリア語の習得だったが、今や彼の新たな語彙は素晴らしいもので、どんどん拡大している。オランダやロシアですでに英語力を習得しているが、さらに新たな言語を操ろうとしている」
そんな本田選手に、新監督のインザーギ氏も全幅の信頼を置いているという。トーレスやボナヴェントゥーラが加入し、故障からベンチを外れていたパッツィーニも復帰するが、「ピッポ(インザーギ監督の愛称)はホンダに対して、サッカーの才能ばかりかチームへの献身的姿勢や練習に取り組む真摯な態度をも評価している。今後も彼の活躍の場や重要性がなくなることはないだろう。ピッポにとってケイスケは、最も信頼できる“資産”のひとつなのだから」と結んでいる。