「庶民派」マッタレッラ新大統領、電車を乗り継いでフィレンツェに"出張"
これぞ「マッタレッラ流」--。2月3日にイタリア新大統領に就任したセルジョ・マッタレッラ氏(73歳)が、24日にフィレンツェで行われた「司法官養成専門学校」の開校式に出席するために、ローマから電車を乗り継いで会場まで往復したことが各メディアに取り上げられ、話題を呼んでいる。巨大財政赤字の早期是正をEUから迫られているイタリア。大統領府も予算削減対象の例外ではなく、マッタレッラ大統領自ら部下たちに範を示した形だ。
コリエレ・デッラ・セーラ紙、ラ・レプッブリカ紙によると、アンドレア・オルランド司法大臣らとともに、ローマ・テルミニ駅の1番ホームを高速列車「フレッチャルジェント」で出発した大統領は、フィレンツェのサンタ・マリーア・ノヴェッラ駅で下車すると、ダリオ・ナレッラ・フィレンツェ市長と合流しトラム(路面電車)を乗り継いで会場に到着した。関係者らとの打ち合わせも往復の車中で行うなど、時間とお金の無駄を省く姿勢を見せた。
目下イタリアでは行政改革の一環として、官僚や政治家たちの公用車(アウト・ブル=青い車と呼ばれる)の利用削減が叫ばれているが、全国の他の役人や議員先生たちもマッタレッラ大統領の"心意気"に追従するか、国民は注目している。
https://www.repubblica.it/politica/2015/02/24/news/mattarella_a_firenze-108070970/?ref=HREC1-2