「イタリア、パスタの旅」 第二回「ナポリ風フジッリ」

2014年11月26日 18:14

世界の「高齢化率」のトップは日本(23%)ですが、イタリア(20、4.%)もそれに迫る数字を示しています。

65歳以上の年齢人口が、14歳以下のそれをすでに上回っているのです。

ちなみに、高齢化率とは65才以上の人口が全人口の何%を占めるかというもの。

イタリアは、2020年には22、8%にまで増加すると予測されています。

でも、誤解を恐れずに言えば、「長寿社会」というのは決して悪いことではないということです。

お年寄りが長生きすることで得られる知識や経験を、末永く次世代に残せるという事ではないでしょうか?

前置きが長くなりましたが、その一つが「マンマの料理」です。おばあちゃんから孫に伝えられるレシピは

何世紀にもわたって伝えられます。

 

さて、「イタリア、パスタの旅」の第2回目は、南イタリアのナポリの料理「ナポリ風フジッリ」(Fusilli alla napolitana)。

イタリアでは、一つの料理が二通りのスタイルに“変身”することがよくあります。このレシピもその一つ。

おいしい肉の煮込みをパスタソースに変身させました。しっかりした味の赤ワインが合いますね。

■材料(4人分)

・フジッリ 340g

・子牛の赤身肉740g(または切り身8枚)

・玉ねぎ 中2個

・にんじん 1本

・セロリ 茎1本

・にんにく 2片

・ベーコン 60g

・パセリ 2枚

・トマトペースト 大さじ2

・辛口の白ワイン 2/3カップ

・サラミ10g

・パルミザンチーズ 大さじ2

・リコッタチーズ 140g

・バジリコの葉1枚(飾り用)

・塩と黒胡椒 少々

 

■所要時間 3時間半

 

■作り方

①にんにくとベーコンをスライスする(半量)。パセリをみじん切り。にんにくとベーコンを混ぜる

②肉に切り込みを入れて、ニンニクとベーコンを差し込む

③糸で肉をしばる

④玉ねぎをスライスする

⑤セロリ、にんじん、残りのにんにくとベーコンをみじん切りにする

⑥鍋にオイルを熱し、⑤の野菜とベーコンを2~3分炒める。そこへ玉ねぎを加え、やわらかくなるまで火を通す

⑦肉を鍋に入れ、表面にまんべんなく焦げ目がつくように焼く。このとき、肉汁が出るように穴をあける。

ワインをすこしづつ注ぎ入れ、弱火で1時間ほど煮る

⑧トマトペーストをコップ一杯の水で薄め、肉の上にかける。塩、こしょうをして蓋をする。

とろ火で約2時間火にかけておく

⑨サラミを小さく切り、リコッタチーズを裏漉しする

⑩たっぷりの湯を沸かし、塩を入れてパスタをゆでる

⑪肉を鍋から取り出し、できるだけ冷めないようにしておき、パスタのあとのメインディッシュにする

⑫ソースの半分をパスタにからめ、パルミザンチーズとこしょうをかける

⑬パスタを人数分の皿に盛り分ける

⑭裏漉ししたリコッタチーズを上にのせて、バジリコの葉を飾って出来上がりです

 

■フジーリを生パスタで食べたい方は、パスタをこねたあとで、スパゲッティのように細く切ってから、

5センチくらいの長さにもう一度切ります。

そこで使うのが、数ミリの細い棒。イタリアの金物屋なら必ず売っています。

5センチくらいの大きさのパスタをこの棒でぐるりと捩じれば、生のフジーリが出来上がり、

というわけです。

 

 

ナポリ

カンパニア州の首都ナポリ。庶民と食通の街です。近郊には、ヴェスヴィオ山の噴火で灰の下に埋まった

ローマ時代の街がそのまま保存されたポンペイやエルコラーノがあり、夏のリゾート地アマルフィ海岸やソレント、

華麗な王宮と庭園のカゼルタなど、見所は尽きません。