「イタリア、パスタの旅」 第1回 アマトリーチェ風ブカティーニ

2014年11月24日 11:35

「美食」と言えば、イタリア。

ヘルシーで素材を大切にする地中海の食文化の中で、現代人の理想の食事法と言われている

「地中海式食事法」は、2010年にはユネスコの世界無形遺産にも登録されました。

 この地中海式食事法を支えている3つの柱は、パスタ・野菜・オリーブオイルです。

中でも最もユニークなのは、オリーブオイル。コレステロールを中和させる機能を

兼ね備えています。

イタリアでは、オリーブの木を南はシチリア州から北のガルダ湖あたりまでいたる

ところで見ることが出来ます。

もうひとつの特徴はパスタです。

イタリア料理のベイシックなアイテムのひとつでありながら、とてもバラエティー

に富んでいます。

「すべての道はローマへとつづく」という格言がありますが、「イタリア料理は、

結局パスタにたどりつく」と言っても過言ではありません。

パスタにはどのくらいの種類があるのでしょうか?

イタリアではその数は300とも600とも言われています。

スパゲッティやタリアテッレやブカティーニのようなロングパスタと、ペンネや

ファルファッラ、フジーレなどのショートパスタ。

どれをとってもそのデザイン性は、イタリアならではないでしょうか。

その他、中にひき肉を包み込んだラザーニャ、カネッローニなどもあります。

 

ところで、医学的な観点では「地中海式食事法」のメリットはどこにあるのでしょうか?

近年、心臓病やがん、またアルツハイマーなどの神経変性疾患にかかるリスクを

減少させるという研究結果が報告されています。

 

たとえ病気に罹っても、地中海料理中心の食生活に変えると、循環器疾患による

死亡リスクやがん、アルツハイマー病やパーキンソン病などの発症率も減少した

という研究報告もあります。また、うつや認知症なども含めて広く生活習慣病予防

に役立つと評価されています。

 

前置きはこれくらいにして、このコーナーでは、イタリアのパスタ料理の“旅”を

してみたいと思います。

第一回目は、イタリアの首都ローマのあるラッツィオ州の小さな村アマトリーチェの

名からとられた「アマトリーチェ風ブカティーニ」(Bucatini alla amatriciana)です。

古代ローマ人がこの地方を「花嫁探し」のために襲ったという歴史的な舞台でもあります。

このソース、どこでも材料が入手できるので、世界的にも知られていますね。 

 

■材料(4人分)

・ブカティーニ 400g

・玉ねぎ小1個

・ベーコン110g

・缶詰ホールトマト 1缶

・オリーブオイル 大さじ1

・赤唐辛子 小1個

・パルミジャンチーズ 1/4カップ

・塩少々

 

■作り方

①ベーコンを細切りにして、玉ねぎはみじん切りにする

②フライパンにオイルを熱し、ベーコンを焼き色がついてかりっとするまで炒める

③玉ねぎを加え、火を弱めてしんなりするまで2~3分そのままにする

④切ったトマトと赤唐辛子を加える。塩で味付けする、

ときどきかき混ぜながら、弱火で煮る

⑤塩を入れたたっぷりの湯でブカティーニをゆでる。

⑥「アル・デンテ」に茹で上がったら、ザルに上げて、温めておいた皿に盛り、

ソースをかける。

⑦よくかき混ぜて、おろしたパルミザンチーズをかけていただく。

 

◆ソースの酸味が嫌な方は、グラニュー糖をひとつまみ足すとよいでしょう。

アマトリーチェ(Amatrice)

ラツィオ州リエーティ県にある、人口約2600人の静かな町。

ローマ時代の遺跡や建造物が数多く残されています。 

(アマトリーチェ市のHPより転載しました)