2人組の強盗犯、犯行直後にバールに立ち寄り"コーヒーブレイク"~店内の防犯カメラにキャッチされて御用

2014年02月16日 14:45

イタリア人にとって切っても切れないものと言えば、バール(bar)で飲むエスプレッソ(カッフェ)。朝出勤する前に、仕事の休憩時間に、そしてランチの後や仕事帰りに、行きつけの店のカウンターでバリスタと世間話をしながら、デミタスカップをクイッと一口、二口で飲み干すと、長居することなくサッと立ち去る。その立ち居振る舞いはとても絵になる。ところが、こうした習慣が思わぬ"代償"となり、強盗犯の面が割れて御用となる事件がパレルモであった。コリエレ・デッラ・セーラ電子版が伝えている。

事件が起きたのは、昨年11月22日夜。路上に駐車中の男性が刃物を持った2人組の男に襲われた。男性は手や顔に数カ所の切り傷を負いながらも必死に抵抗し、襲撃犯の1人も手を負傷した。激しい格闘の末、2人組は財布を奪って逃走した。

数時間後、現場付近をパトロール中の警官が被害者の財布をあるバール近くの歩道で発見。そこで刑事が同店内の防犯カメラの映像を調べたところ、何と驚いたことに2人組の姿が鮮明に映っていた。2人はカウンターでエスプレッソを注文、うち1人は出血した右手をティッシュペーパーで押さえて止血しようとしていた。

結局、この映像が決定的な証拠となり、41歳と33歳のパレルモ人の身元が割れた。2人はしばらく姿をくらましていたが、約3か月後、張り込み中の捜査官に逮捕されたのだった。

それにしても、なぜ2人は犯行直後すぐ高飛びせずに、近くのバールでお茶などしてしまったのか。

「おそらく興奮を鎮めるためだったのではないか」と同紙ではコメントしている。