インテルが新スタジアム建設計画の策定に着手:サン・シーロの大改修か、それとも専用競技場の新設か

2014年09月10日 12:01

インテルのエリック・トヒル会長が新スタジアムの建設を決意し、同クラブの事業担当役員らに建設計画の策定に着手するよう命じた。9日付のガゼッタ・デッロ・スポルト紙が伝えている。

1945年以降、インテルはACミランと同居する形でサン・シーロ競技場(正式名称はスターディオ・ジュゼッペ・メアッツァ)を使用してきた。同競技場はミラノ市の所有物であることから、各クラブは使用料として年間900万ユーロ(約12億3000万円)を市に支払っている。トヒル会長は、先に専用スタジアムの建設を発表したASローマのジェームズ・パロッタ会長の“思想”に触発されて、よりクラブの収益性を上げるためにショッピングモールやレストランなど商業・飲食施設を併設した「家族連れが試合だけではなく一日中楽しむことができるホームタウン」の実現に踏み切ったという。

ただ、そのためには、サン・シーロを共有するミラン側の意向を聞く必要があるため、近くゼネラルマネジャーのマルコ・ファッソーネ氏がミラン副会長のバルバラ・ベルルスコーニ氏と対談する予定という。ミラン側も現在、「2015年ミラノ万博」会場跡地への専用スタジアム建設を検討している。

建設・運営費を抑えるためにも、トヒル会長としてはACミランと共同で現在のサン・シーロを改築するのがベストと考えているようだ。ただし、同スタジアムは徹底的にリフォームされ、現在8万5000の観客席は5万5000まで減らされる。さらに、スタジアムに隣接する競馬場地区に大規模商業施設を建設することも検討する。

ガゼッタ・デッロ・スポルト紙によると、考えられるプランは以下の4つ。

①インテルとミランが共同で、2018年までにサン・シーロを現代的なスタジアムに改築する

②インテルが単独でサン・シーロを改築する

③インテルが単独でエクスポ跡地に新スタジアムを建設する(ただし、同地区の地価が下がることが条件)

④インテルとミランが共同で、エクスポ跡地に新スタジアムを建設する。

「どのプランが採用されるかは流動的だが、いずれにせよ数年後にはインテルは新しいホームを手にしていることは間違いない」と同紙は記している。