ナポリピッツァの逆襲 ! マクドナルドの"反ピッツァ"キャンペーンのCMに対して、"お返し"とばかりに作ったプロモーションビデオが痛快 !!

2015年04月16日 10:37

ナポリと言えばピッツァ(ピザではない !)、ピッツァと言えばナポリ。ピッツァ発祥の地であるナポリが、マクドナルドが展開中の“アンチ(反)ピッツァ”キャンペーンのテレビCMに対し、“お返し”とばかりに制作したプロモーションビデオがフェイスブック上で「拍手喝采」を呼んでいる。ラ・レプッブリカ紙オンライン版が報じている。

事の発端は、マクドナルドが現在イタリアで流しているスポットCM(約20秒)。内容はこんな感じだ。

ピッツェリアのテーブルに座った1組の家族(若夫婦と男児1人)。ウエーターが「何をお頼みになりますか?」と尋ねると、夫婦はメニューを見つめて決めかねている様子。そこでウエーターは男の子の方を向いて「ボクは何のピッツァがいい?」。すると男の子は迷わず「ハッピーミール(注:マックのお子様用セット)!」と元気よく答える。そして場面がマック店内に変わり、この家族がうれしそうに食べている姿が映し出される。最後に「あなた方のお子さんは迷いません」とのナレーションと「(ハッピーミールは)いつでも4ユーロ(約520円)」とのテロップが流れる、というもの。

この極めて「挑発的」なCMに対して敢然と立ち向かったのが、ピッツァを心から愛し、誇りとしているナポリの人たち。

彼らがすぐさま制作してフェイスブックに投稿したプロモーションビデオ(約40秒)は次のようなものだ。

場面はファストフード店内。手をつないで注文の列にならぶ父親と小さな男の子。前のお客が頼んだハンバーガー・フライドポテト・コーラがチラッと映る。自分たちの順番が来た。カウンターの女性店員が「ボク、何がいい?」と尋ねると、男の子は迷うことなくナポリ弁で「パパ ! 何この気色悪い食べ物(注:字幕の英語はもっとマイルドな表現)。ボクはピッツァが食べたいよ!」と言い放つ。すると場面はナポリの下町の路上の屋台に変わり、四つ折りにして紙に包んだ大きなピッツァを子供たちが笑顔でかぶりつく。そして「あなた方のお子さんは迷いません」と“オウム返し”のナレーションが入る。極めつけは、エンディングでマクドナルドの例のタラッタッタッターン、というテーマソングが流れる、というもの。

この痛快なプロモーションビデオには、秀逸なキャッチコピーが付いている。そのフレーズは、

《Pizza a portafoglio》

訳して、「お財布サイズのピッツァ」

あるいは「お財布に優しいピッツァ」とでも言おうか。そして、

「1枚1ユーロか1ユーロ半(130円~200円)」とのテロップが流れる。

マックのセットよりもずっと安く、しかも栄養があって満腹になる!

しかも、四つ折りにして包めば、散歩しながら気軽に食べることができる!

この勝負、贔屓目なしに見ても、軍配は「切り返しで」ナポリピッツァに上がるのではないだろうか。


マクドナルのスポットCM

https://video.repubblica.it/edizione/napoli/mcdonald-s-lo-spot-anti-pizza/197113/196141?ref=HRESS-12

ナポリピッツアのお返しのプロモーションビデオ

https://video.repubblica.it/edizione/napoli/pizza-a-portafoglio-la-risposta-napoletana-allo-spot-mcdonald-s/197687/196716?ref=HRESS-17